●先の見えない状況は不安で仕方なくて、何かに縋りたくなる心情も充分過ぎるくらいよくわかる。
何とかなるさと思えるほど楽観的な性格でもないし、現状を捨ててすぐさま違う世界に飛び込んでいけるほどの勇気も持ち合わせていない。
今ある自分を壊したいという気持ちはどんどん肥大していくけれど、今ある自分でなぁなぁとでも過ごしていけている環境という鉄格子を溶かせるほどの熱狂も無く、中途半端なまま僕が望んだ退廃とは違う意味での世捨て人になってしまいそうな空気がそこはかとなく漂っている。

何かを捨てて何かを選び取るということがどれだけ困難なことかを実感する昨今。でも一番悪いのは何も捨てずに何かを選び取ろうとすることなんだよ。
だって僕は今まで捨てきれなかったもののためにそれなりに充実した時間と、それ以上に無意味な時間を過ごしてきたわけだから。
それが僕にとってのデフォルトな人生のありようになってしまっているから。
そこに新しいものが入り込む時間的な余裕なんてありはしない。
この人生が最後まで続けらないなんて子供時分でもう気付いてたのに、働き出してもまだ学生時代のように庇護された感覚のまま過ごしてこれたのは、その生活を脅かされることがなかったからなんだけど、どんな講釈をつけようと結局は僕自身がこの人生をデフォルトとして選択してしまったことに尽きるんだよね。
いつか終りが来ることは誰にだってわかるけど、それがどんな形でどんな風に終わるのかまで想像が出来ないから、出来ないことをいいことに、わからない不安とともに変化することを棚上げにするんだよ。

何かが入り込む時間はない。何かを捨てない限りはね。

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