●昨日の圭君も感動したけどさ、今日の伊達公子は、さらにすごかったさ。
僕は、録画して後から見たんだけど、相手は去年女子ランキング一位のサフィーナ。男子で、もう引退したけど、マラト・サフィンの妹ね。
まだグランドスラムでは無冠だけど、去年一昨年とこのロランギャロスでは準優勝。
普通に考えて、ランキング76位くらいで39歳の伊達が勝てるなんて思わないわけで。
試合も、最初のセット、打ち合いはいい感じなのだけど、肝心なところで伊達のミスが出て、すぐに5ゲーム連取されて。
だけど、見ている感じでは、圧倒的な差があるわけじゃなく、ほんとにわずかなミスの差が出ているので、全く逆の立場でもおかしくないなって思った。

伊達のスタイルは、独特で、ボールの上がりばなを叩くライジングを武器にしていてテンポが早い。加えて、スピン系統が全盛の今の時代に、限りなくフラットに近い球筋だから、ボールが滑って打ちにくい。
ただ、フラットはネットの低いところを通るので、その分ネットにも掛かりやすいし、高く弾んだボールの処理にも難がある。
だから、伊達と対戦する場合、ムーンボール(スピン多めで高く跳ねるゆるい球)を多用したりする選手も多いわけで、サフィーナもかなり使ってた。

サフィーナも故障明けでランキングを9位まで落としていたし、それにサービスに不安を抱えているみたいで、ダブルフォルトがかなり多かった。
それが結果的に伊達を助けることになって、ブレイクされても追いつく感じで、第二セットは、高いボールにもうまく対処して、取り返す。

第二セットを取って、これはもしかするともしかするかも?
とドキドキしてきたんだけど、伊達の痛めていた左足ふくらはぎがまた痛み出して、動きが鈍くなる。
ああ、こりゃ駄目かな棄権かなって思ったけど、伊達はあきらめずに戦い抜いた。

思い出す試合がある、1996年のフェドカップで女王グラフとの試合。

http://www.youtube.com/watch?v=1SSYkBVfN5o&feature

僕はこのときテレビにかじりついてみていた。
伊達は今日と同じように左ふくらはぎにぐるぐるにテーピングをして、満身創痍で挑んだはずなのに、信じられない試合をして、そして勝った。
伊達はなぜかどこか故障しているときの方が驚異的な実力を発揮すると思うのは思い違いだろうか。
とにかくあの時は全身に鳥肌がた津くらい興奮した。
今でもその時のビデオは大切にとってある。

そのときを思い出した。
今回の伊達も満身創痍の中、あきらめずに最後まで戦い、そして勝利を収めた。14年前の再現だ。

フランスの観客も、だんだん彼女の気迫とプレーに飲み込まれ、魅了されていた。自然と手拍子が起こるシーンは、涙出るくらい感動する。

僕は、テニスを録画するとき、普段コストや時間を考慮して、しぶしぶ女子の方はカットしているのだけど、今回のこの試合は、保存することに決めた。

最後まであきらめず戦い抜く姿勢に、技術だけではないもっと大切なものを、若い選手たちは学んでほしい。
てかテニスだけの話じゃなく、僕も学ばなきゃいけないな。
年齢なんてのは、ほんとたいした問題じゃないんだよなぁ。

http://www.youtube.com/watch?v=OjbdahwcKuo&feature


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