怠慢と無頓着をよりどころとしてこの数ヶ月生きてきたのだ。
自分のことなら無頓着でいられるが、人が絡むとそういうわけにも行かぬ。
土曜日に幼馴染の結婚式があるではないか。
ご祝儀を用意しなくてはならぬではないか。
しかし外は花粉の嵐である。
母親が買物に出るという。
これしたりと頼みを言付ける。
銀行から、3万円ほど引き出してくれと。
自分はのんきであった。
まだ懐に幾らかの余裕はあると思っていた。
怠慢である。無頓着である。
これら二つが、真綿と化して気づかぬうちに己の首を締め付けだしていたことに、その苦しさに、母の報告によってようやく気付く愚鈍である。
「あと6千円よ」
「は?6千円!?」
これはいかに無頓着な僕としても無頓着ではいられぬ。怠慢ではいられぬ。
いかな愚鈍でも火急に如何にか身を処さねばならぬ事体となったことを認識せぬほどに愚かではない。もう職を選ぶ暇はあるまい。
社会保険に、生活費、リボ払いの1万が待っている。今月は親に借金をせねばならん。
目星をつけた仕事に早急に面談の要請をしなければなるまい。
話は変わって花粉である。
自分の部屋にいたとて一向に軽減する気配のない鼻づまりに手を焼いていたわけであるが、ふと何かのTVだか誰だかの言っていた言葉を思い出した。
花粉は掃除機を使っても舞い散るだけで駄目らしい。
ウェットティッシュでふき取るのが良いらしい。
自分は掃除はこまめではないがそれなりにする、しかしウェットティッシュを使うことはごくまれである。
そんなことですぐにこの鼻が通るものなのか懐疑を抱いたままにとりあえずテッテー的に床や埃、塵、芥の積もりそうなところを拭き磨いてみる。作業の中途ですでに効果てきめんである。
鼻が通る、埃っぽさを感じない。
人間というのは、目に見えずともやはり粒子一つに快不快の感覚を生じ、体に変調をきたす生き物なのだと痛感す。
自分の部屋がこれほど空気が澄んでいると感じたのはいつ振りであろうか。
これからは、週に一度は徹底的に、いやこの場合テッテ的に床壁隙間その他もろもろ塵芥灰燼あるところウェットティッシュで一網打尽とすることを誓うばかりである。
自分のことなら無頓着でいられるが、人が絡むとそういうわけにも行かぬ。
土曜日に幼馴染の結婚式があるではないか。
ご祝儀を用意しなくてはならぬではないか。
しかし外は花粉の嵐である。
母親が買物に出るという。
これしたりと頼みを言付ける。
銀行から、3万円ほど引き出してくれと。
自分はのんきであった。
まだ懐に幾らかの余裕はあると思っていた。
怠慢である。無頓着である。
これら二つが、真綿と化して気づかぬうちに己の首を締め付けだしていたことに、その苦しさに、母の報告によってようやく気付く愚鈍である。
「あと6千円よ」
「は?6千円!?」
これはいかに無頓着な僕としても無頓着ではいられぬ。怠慢ではいられぬ。
いかな愚鈍でも火急に如何にか身を処さねばならぬ事体となったことを認識せぬほどに愚かではない。もう職を選ぶ暇はあるまい。
社会保険に、生活費、リボ払いの1万が待っている。今月は親に借金をせねばならん。
目星をつけた仕事に早急に面談の要請をしなければなるまい。
話は変わって花粉である。
自分の部屋にいたとて一向に軽減する気配のない鼻づまりに手を焼いていたわけであるが、ふと何かのTVだか誰だかの言っていた言葉を思い出した。
花粉は掃除機を使っても舞い散るだけで駄目らしい。
ウェットティッシュでふき取るのが良いらしい。
自分は掃除はこまめではないがそれなりにする、しかしウェットティッシュを使うことはごくまれである。
そんなことですぐにこの鼻が通るものなのか懐疑を抱いたままにとりあえずテッテー的に床や埃、塵、芥の積もりそうなところを拭き磨いてみる。作業の中途ですでに効果てきめんである。
鼻が通る、埃っぽさを感じない。
人間というのは、目に見えずともやはり粒子一つに快不快の感覚を生じ、体に変調をきたす生き物なのだと痛感す。
自分の部屋がこれほど空気が澄んでいると感じたのはいつ振りであろうか。
これからは、週に一度は徹底的に、いやこの場合テッテ的に床壁隙間その他もろもろ塵芥灰燼あるところウェットティッシュで一網打尽とすることを誓うばかりである。
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