学生の頃は毎日聴いていた。
辛いとき、僕を支えてくれていた。

今はあまり聞かなくなったけど、ふと急に無性に聴きたくなるときがある。

中島みゆきの歌を。

ここ数日、ずっと聴いている。今日の仕事の作業中も1日歌っていた。
聴きたくなるときは、きっと心が乾いているときなんだろうな。
大切な何かを忘れかけたとき、彼女の歌は、その大切な何かを思い出させてくれる。
心を豊かに、前向きにしてくれる。

それにしても、中島みゆきのファンは多いはずなんだけど、ことリアルな場で出くわしたことがあまり無い。

これは僕にもいえることだけど、中島みゆきを聴く人は、聴いていることを隠す傾向にある。

これは、世間に中島みゆきが「暗い」だの「重い」だのいうドロドロしたイメージがあるからなんじゃないか。

おそらくそれは、中島みゆきが出した一枚のアルバム『生きていてもいいですか』に起因しているんだと思う。

僕が中島みゆきの歌に出会ったのは、小学生の頃。『時代』だった。
以後、彼女の歌は、その歌詞は、辛いとき、僕の支えとなってくれた。

高校のとき、部活の顧問に、中島みゆきを聴く、というと「中島みゆきを聴くやつは暗いんだぞ」と言われた。
僕はこのような偏見を持ったものが教師をして、生徒を正しく導くことができるのかといぶかしく思うとともに、似たようなことが何度かあったのち、自然と公言をしなくなっていった。

そのものを吟味もしないうちにイメージを持つ人間はなんて浅はかなんだと思った。
そして、イメージから勝手な評価を下す人間はなんて愚かなんだろうと思った。

中島みゆきの歌は、明るく、力があり、前向きな曲が多い。
しかし、中島みゆきが主に歌を捧げている対象は、弱者や、苦難のうちにあるもの、絶望の内にあるものに対してだ。

そういうもの者に力を与える言葉は、人間の隠したがる辛いことや、避けたがる汚いこと、弱い部分に触れないわけにはいかない。

それに触れずして、うわべだけの言葉を並べ立てて、どうしてそういうものたちの共感を得られようか。

だからそういう状態に無い者が聞く場合、重苦しい雰囲気を挺しているように感じてしまうのかもしれない。

しかし、辛い状況にいるものにとって、彼女の歌は、限りない力を持って光の中へ導いてくれる。

人間を根底から救い出そうとするために、他の人間が避ける闇の部分までも詩にし歌に託す中島みゆきが、どうして暗く、重いことがあろうか。

彼女は、誰にもまして、人を命を支えうる力を持った、明るく、そして絶望の人を背中から押す力強さのある、前向きな歌手なのである。

ということで、僕の好きな彼女の歌をたまにこの日記で紹介していこうと思う。

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