これがあるから映画はやめられない
僕はシネコンであまり映画を見ないけど、シネコンでもいい映画は上映されるわけで、この間、「ノーカントリー」を見てから、たまにはシネコンでも映画を見ないとな、という思いを強くしたわけで。

今日は、仕事が終わってから、同僚三人とともにパークプレイスのTジョイに、映画を見にいった。
今日の目当ては、『ミスト』なんだけど、始まるのが夜の7時からで相当時間が空くので、間にもう一本映画を見ようということに。
んで、選んだのが『紀元前1万年』。

『紀元前1万年』は題名からして怪しげな雰囲気をかもし出していたけど、内容も題名に劣らず怪しいものだった(笑)
時代考証や舞台設定のディティールはこの際置いといてって感じのつくりで、「パールハーバー」(見てないけど)のごとく、最終的には、どんな局面でも個人的な愛の名の下に部族の運命が救われていくというなんとも拙劣極まりないお決まりのストーリーに、作りこみのお粗末さも加わって、どうにもちゃちぃイメージを免れない。
一緒に見た三人とも評価は僕と変わらず惨憺たるものだった。

次の映画まで、しばらく時間があったので、夕飯を食おうと「王様の隠れ家」ってイタリアンレストランに入った。
みんなで生ハムサラダとピザマルゲリータを頼んで、それぞれ他に一品ずつ。
僕はハンバーグのデミソースととり皮のせんべい。
デミソースに玉ねぎが結構入ってて失敗。
玉ねぎは全部同僚にあげた。

飯食ってちょっとぶらぶらして、今回の本命『ミスト』鑑賞。
最初、ただの謎系ホラーかと思っていたら、傑作だった。
始まりから、抑制のきいた演出で、モンスターは出てくるけど、この映画の主眼は、それらを倒すことにあるのではなく、極限の状態に陥った人間たちの脆弱さと恐ろしさを描いているのだとすぐにわかった。
全体を通して完成度が高く、深遠なテーマを適度な娯楽性の中に絶妙に組み込んでいる監督の手腕。
エンドロールで監督がフランク・ダラボンだとわかり納得。
面目躍如といったところか。
僕は、『ショーシャンクの空』よりも『グリーンマイル』よりも、今回の『ミスト』を高く評価したいと思う。

両方何の予備知識もなく見た『紀元前1万年』と『ミスト』だったけど、同じ映画でこうまで出来が違うとは。
ハリウッドの両極端を一度に味わったような気分だった。

『ミスト』は普段映画に触れない人にも見て欲しい作品だ。
終わりにすがすがしいカタルシスは訪れないけど、心に何かが残る。
いい作品は余韻に浸れる。
シネマ5で流れる作品ほど玄人物でもなく、気軽に見れるまさに映画だ。
『ノーカントリー』と『ミスト』に出会えたことはよかった。
これからもシネコンでもちょくちょく映画を見ていこうと思う。

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