風変わりな言動で周囲を驚かせるファニー(ナタリー・ブトゥフー)は兄夫婦と暮しているが、彼女にとって2人との生活は居心地が悪い。ある日許しがたい兄嫁の秘密を目撃してしまったファニーは、自分の殻を打ち破るため、大きな目的を胸に冒険の旅に出る。国境を越え森を抜け、ファニーは木こりの青年・オスカー(ラルス・ルドルフ)と出逢う。言葉の通じない2人は視線で心を通わせ、やがてファニーは生まれてはじめて優しい愛を知る――。
この女性の障害は作品で明らかにされていないが、自分に語りかけてくる存在、その存在に向かって「黙れ」といっている。
恐らく彼女は統合失調症だろう。
家族が障害を持つ者と住むことが、いかに神経をすり減らすのかはが描かれているわけだが、これは事実として、実際に甘受しないわけにはいかない。
彼女の豊かすぎる感受性は、常識の中では窮屈なことだろう。
展開がいささか急で、う〜んとうなってしまう。オスカーは最初、聾者なのかと思ったが、たんにもの静かな言葉の通じない人だった。
それにしても、何故彼女がここまで彼に心を開いたのか、いまいちよくわからない。
現実的に考えるなら、彼女は薬も飲まなきゃ行けないし、オスカーと出会ってそんなに時間も経っていないので、けしてハッピーエンドというわけではないと思う。
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