映画 『駅 STATION』
2007年5月8日 映画〔邦画〕
DVD 東宝 2005/01/21 ¥4,725
主人公の寡黙で無骨な真面目さは、高倉健だからこそ出る味なのだと思います。
各々に辛い人生模様。そんな過去を抱えながらも人は、けなげに耐えて、生きている。だけどやっぱり人のぬくもりは欲しいものです。人のぬくもりを求め、人の弱さを見つめ。人の弱さを知っているから、自分の弱さを人に委ねること、ぬくもりを求めることに抵抗を覚えるものです。
人の哀しみ、人生の哀しみを噛み締めながら、孤独に生きるしかない主人公が切なすぎます。
射撃選手としてメキシコ・オリンピック出場が決まっていながらも果たせなかった北海道の刑事・三上(高倉健)。彼のおよそ11年に及ぶ人生模様が、主に3人の女とのエピソードを連ねながら繰り広げられていく。たった一度の過ちを犯してしまった妻・直子(いしだあゆみ)、婦女暴行殺人犯の無垢な妹すず子(烏丸せつ子)、そして仕事に嫌気がさした三上が立ち寄った飲み屋の女将・桐子(倍賞千恵子)…。日本で、こんなに拳銃打つなんて、実際はあり得ないんだけど、そこは物語だから。
倉本聰が高倉健のために書き下ろした脚本を『冬の華』の降旗康男が監督。日本映画ならではの情緒と健さんならではのわびさびの美学が見事に融合した人間ドラマの傑作に仕上がっており、また本作で“Mr.日本映画”こと高倉健のイメージは決定付けられたと言っても過言ではないだろう。八代亜紀の『舟唄』をバックに男と女が無言で交わすクライマックスは圧巻。木村大作のシャープかつ情感あふれるキャメラ・ワークも絶品で、以後監督・降旗康男、撮影・木村大作、主演・高倉健のトリオによる作品が連打されることにもなっていった。
主人公の寡黙で無骨な真面目さは、高倉健だからこそ出る味なのだと思います。
各々に辛い人生模様。そんな過去を抱えながらも人は、けなげに耐えて、生きている。だけどやっぱり人のぬくもりは欲しいものです。人のぬくもりを求め、人の弱さを見つめ。人の弱さを知っているから、自分の弱さを人に委ねること、ぬくもりを求めることに抵抗を覚えるものです。
人の哀しみ、人生の哀しみを噛み締めながら、孤独に生きるしかない主人公が切なすぎます。
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