ISBN:4101121168 文庫 安部 公房 新潮社 ¥460
ダンボール箱を頭からすっぽりとかぶり、都市を彷徨する箱男は、覗き窓から何を見つめるのだろう。一切の帰属を捨て去り、存在証明を放棄することで彼が何を求め、そして得たものは?偽箱男との錯綜した関係、看護婦との絶望的な愛。輝かしいイメージの連鎖と目まぐるしく転換する場面。読者を幻惑する幾つものトリックを仕掛けながら記述されてゆく、実験的精神あふれる書き下ろし長編。
見られる恐怖と見ることへの好奇心、見られることなく世界を傍観すること。
何となく、現在のネット社会を彷彿とさせますね。
覗いている人間の眼の不気味さは、顔面神経痙攣を抱えた僕にはよくわかります。見られることによって引き起こされる不安。
相手が誰かわかっていても恐ろしいのですから、匿名性の眼差しは如何ほどか。

コメント

nophoto
ニックネーム無し
2007年2月21日10:42

そうそう。「箱男」も好きですね。これを読むと、「鉢かづき姫」を思い出しますが、内容はまったく違いますね。昨日から「壁」読み直しています。キタム君のブログを読んでると、色々思い出したり、やり直したり、新しい情報を入手したり…最近、頭痛が多いので毎日読むペースも限られてますが…トホホ。birdとは、女性ヴォーカリストです。頭髪が鳥の巣(要はアフロかな?)みたいだったことから、birdというアーティスト名になったそうです。「幕末太陽傳」是非観てみますね。キタム君は仕事と体調(心調)不良で大変そうですが、ボチボチなところで、てぇ〜打ちましょうや。そのうち、こ〜いセロトニンの湖に満たされますよ。と、私自身にも言い聞かせまひょ。

nophoto
46
2007年2月21日16:53

さっきの、ニックネーム書き忘れました。46でしたぁ。すんません。

キタム
キタム
2007年2月21日17:56

箱男も大変不思議な小説だったねえ。
公房の作品は、自分が自分としての存在を失うってのが多いね。「鉢かづき姫」?どんなんだろ、調べてみよう。
いやいや、そんなたいそうな日記じゃないよ〜^^;
だけど、読んでくれてありがとう。読んでもらえてるってだけで凄くうれしいよ♪でも、無理のないようにね^^
bird、言われてみれば、見たことあるかも。
みるらじゅんも隅に置けませんなあ。
セロトニンの潮に満たされたいなあ。
薬飲んでるとね、もっともっとってなってしまうんだ。
多く飲めばそれだけ治るってわけでもないんだけど、なんかもっと飲めばさらによくなるって思ってしまう^^;
人間関係、しがらみ、大変です。相手の気持ちが、正確にわかれば、誤解なくコミュニケーション取れるのにね〜。。

最新の日記 一覧

<<  2025年6月  >>
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293012345

お気に入り日記の更新

日記内を検索