DVD 東北新社 2003/09/26 ¥4,935
フランシス・フォード・コッポラの息子ローマンによる初の長編監督作。1969年のパリでSF映画の編集に携わっていたアメリカ人青年ポールが、監督の降板で、急きょ、代理監督を任される。プロデューサーからの難題や、主演女優との恋で、ポールの監督初挑戦は思わぬ方向へ…。
60年代末の視点で作った2001年の未来(つまり現在)という映画のセットは、レトロフューチャーという形容がぴったり。エッフェル塔の上の女スパイの隠れ家や、お札が飛び出してくるTV電話といった美術から、ファッション、フランスのバンド「MELLOW」の音楽まで、監督ローマンの「時代」へのこだわりがあふれている。エキセントリックな役を得意とするジェレミー・デイヴィスは、恋人と美人女優の間で心を揺らす映画青年がハマリ役。ジェラール・ドパルデュー、ジャンカルロ・ジャンニーニら助演陣も渋い存在感を発揮する。手作りの映画現場へのノスタルジーと皮肉、そこに主人公の切ない恋愛ドラマが絡み、内容的にはやや詰め込め過ぎの感もあるが、映像センスに最後まで引き込まれっぱなし。
現代の人間が、過去の人間は現代をどう想像していたのかを想像して作った世界観をレトロと感じる不思議さがおもしろいですね。でも実際こんな未来を当時の人たちは想像してたんかなあって、あながち間違ってはいないような。でも、過去の想像っていうのは現代見るとちゃちく写るのはある意味当然で、映画もB級っぽいのはそれによる部分も結構あると思われるんですが。監督がそういうのをねらってるってのもありますね。明らかに大作路線じゃありません。
こういう作品は、苦手だったりする場合が多いんですが、この作品は面白かったです。
不思議な作品、でしたね。

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