DVD アミューズソフトエンタテインメント 2004/10/22 ¥3,990
末期ガンの父の最後を「楽しいものにしてほしい…」と願う母親の言葉を受けた長男が、長年の父との諍いを終わりにして、幸せな最後を演出しようとする。設備の整っていない公立病院に父のための特別の病室を作らせ、父の親しい友人たちを集めて、最高の環境を作り、その中で、父は毒舌をはきながらも息子を受け入れていく…。
アカデミー賞最優秀外国映画賞を受賞した感動作。死に向かってゆく男の姿を、これほどユーモラスに楽しく感動的に描いた作品が、これまであっただろうか。主人公は人生諦めきれず、当然、悔やむ思いもある。しかし、それを家族がしっかり受け止め、愛情を降り注いで、彼の死をやさしさで包み込むのだ。誰もが主人公の最期をうらやましいと思わずにいられないだろう。

人は相手の死に直面してはじめて相手に素直になることができるんでしょうか。
好色な社会主義者の父親と、資本主義者の金持ち息子。
お互いの人生を受け入れられずに起こっていた諍いの壁も、人間の命の前では緩やかに氷塊していき、最後には二人は昔のように再びお互いを受け入れます。
人間の過ちも過去のものとしてみんな笑い飛ばします。その笑いの中にはもちろん追懐の思いもあるでしょう。去りゆく者への愛には、過去の過ちも許して笑い話にしてしまえる鷹揚な心にみんなをしてしまう力があるのです。
息子の愛の表現の仕方が、最初は手段を選ばず、また資本主義的なものであったのが、徐々に変化し最後は父と抱き合います。
心まで金で買うことはできないのです。

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