DVD バンダイビジュアル 1999/05/25 ¥5,250
組長から沖縄の中松組への加勢を頼まれ、村川(ビートたけし)は片桐(大杉漣)とケン(寺島進)を引き連れて現地へ赴いた。しかし、東京から助っ人が来たということで、かえって抗争相手の組を刺激することになってしまい、抗争はますます激化。かろうじて生き延びた村川らには、今度は殺し屋が送り込まれていく……。
ビートたけし=北野武がヤクザ同士の抗争から己の死生観を濃厚に描出していく監督第4作。ただし、この後彼は交通事故で実際に死生をさまよう経験をし、今観直すとその後に彼が監督した作品群とはその色合いが異なるような感触も受けてならない。1993年度キネマ旬報ベスト・テン第4位。なお本作はイギリスで大反響を呼び、ヨーロッパで北野映画ブームを生むことになり“世界のキタノ”誕生のきっかけともなった。
やはりこの頃の武の作品が好きですね〜。キッズリターンまでの武作品までは、どれも好きですね。その後の作品は、どこか観客におもねっている感じがするのです。これは、あの故・淀川さんも、「HANABI」のときに指摘していましたね。
本作は武映画を世界に示したきっかけの作品でして、僕も逆輸入みたいな形で鑑賞しました。砂浜で紙相撲のまねをしているシーンは素晴らしいですね。人間の真似して作った紙の真似をまた人間がしているというのは、簡単に思いつきそうで思いつかないと思います。そのシーンを見て、なんだか、やくざの悲しいさだめの中でわずかな幸せのようなもの、物悲しい幸福を感じて、切なくなりました。

コメント

nao
2006年3月27日0:34

私もこの作品好きです。殺しが多い映画って苦手な筈なんですが、たけしの映画に限っては、それでもすごく良かった!と思えるものがありますねえ。でも日本ではあまり北野作品を好きだという人がいないみたいです。。

キタム
キタム
2006年3月27日23:16

よく考えてみたら、武の作品って逃れられない運命の悲しさ、さだめを描いた作品が多いように感じます。殺しのシーンにもそういった、ヤクザの悲哀とでもいうもようなものがあるように思います。そこに惹かれるのかもしれませんね〜。
このころの武の作品は、確かに一種独特ですよね。好き嫌いがわかれそうな気がします。僕はこの頃の武の作品が一番好きです。とくに、『3-4×10月』が強い印象を持ちました。
武映画は興行的にはキッズリターンから成功しましたが、これは海外で評価されてから逆輸入みたいな形で人気に火がついたんでしょうね。でも、キネマ旬報では、しっかり評価されていましたから、日本でも見る人は見ていたということなんでしょうね^^

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