ISBN:4390105000 文庫 長谷川 松治 社会思想社 1967/03 ¥630
確かに、日本に対する事実誤認が見うけられる個所もなくはないが、そんな些細な誤謬など、問題にならないほど、この本は、日本人の性質を赤裸々に解き明かしている。それも、一度も日本にきたことの無い著者が。
やや強引な当てはめもあることはあろうが、僕が今まで疑問に思ってきた自分の行為や、日本人の習性に対して、明快で、新鮮なひとつの視点を授けてくれた。日本人にしかわからぬ心情というものを日本人に客観性を持って説明せよといっても難しい。なぜ我々がそう感じるのか、そうするのかという事を、日本人でない彼女が、日本人としての主観の入りようがない立場から、まさしく客観的に論じているわけであるから、それを我々が読むことによって己の主観と照らし合わせ、分析、解明する手がかりとするに如くはない。
日本人、とくに自分のことが知りたい日本人こそが読むべき本だろう。
ベネディクト,ルースこれを読んで、トマス・インモースの言っていた、日本人は究極のプラグマティストだという言葉が、具体的な意味を持って納得できた。
1887~1948。ヴァッサー・コレッジ、コロンビア大学卒。同大講師および助教授、客員教授を歴任。専攻は文化人類学。アン・シングルトンのペンネームで、詩人としての顔も持つ
長谷川 松治
1911~98。東北大学法文学部卒。東北大学名誉教授、東北学院大学名誉教授。専攻は言語学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
確かに、日本に対する事実誤認が見うけられる個所もなくはないが、そんな些細な誤謬など、問題にならないほど、この本は、日本人の性質を赤裸々に解き明かしている。それも、一度も日本にきたことの無い著者が。
やや強引な当てはめもあることはあろうが、僕が今まで疑問に思ってきた自分の行為や、日本人の習性に対して、明快で、新鮮なひとつの視点を授けてくれた。日本人にしかわからぬ心情というものを日本人に客観性を持って説明せよといっても難しい。なぜ我々がそう感じるのか、そうするのかという事を、日本人でない彼女が、日本人としての主観の入りようがない立場から、まさしく客観的に論じているわけであるから、それを我々が読むことによって己の主観と照らし合わせ、分析、解明する手がかりとするに如くはない。
日本人、とくに自分のことが知りたい日本人こそが読むべき本だろう。
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