ISBN:4894511886 単行本 石原 薫 フォレスト出版 2005/02/19 ¥1,575
【序文「読者への挑戦状」より抜粋】
 これから私は「必ず買わせる」クロージングテクニックを伝授する。
 それは象牙の塔に閉じこもった誰かが考え出した高尚な理論ではなく、すべて経験に基づいている。私も現場に立ち、苦労してここまで来た。自ら最前線で闘っていたのだ。買わせることができなければ、家族を食べさせることができなかった。私の生活がかかっていたのだ。
 自動車業界と関係のない商品を扱っている人は、果たして私の教えが役に立つだろうかと疑問に思っているかもしれない。この本を読めばわかるが、優秀なセールスマンならどんな商品でも売れる。なぜかといえば、これは人間相手の商売で、人間は所詮人間だからだ。人は「商品」を買うのではなく、「人」を買う。だから私が教えることは、売る物が何であれ通用するのだ。
 米最高裁の名裁判官オリバー・ウェンデル・ホームズが言ったように、「往々にして、アイデアは別の人の頭に移植されたときのほうが、アイデアが生まれた場所にとどまるよりも良く育つものだ」。そこで私も読者であるあなたに挑戦したい。私のやり方を自分流にアレンジし、私以上にうまく使いこなしてほしい。
ジラード氏は、まさにハングリー精神。幼い頃から、40あまりもの職を経験し、その日の生活費を稼ぐために車を売った。その結果、1日最高18台、1ヶ月最高174台、1年最高1425台、1日平均6台、15年間で通産13001台の新車を売ったというギネス記録を持つに至った超人。
これはまさにセールスのための本だから、読み進めていくうちに、セールスの倫理観と自分の倫理観にやはり隔たりを感じずに入られない。当然のことである。僕は、ここまで売ることに徹することは、こういう世界があると認めながらもやはりできそうにない。一流のセールスマンになるには、オンオフの切り替えなどという事をする暇はないだろうなあと本書を読んで思い、ならば日常でも常にセールスマン的倫理を自己の倫理観として持ちつづけることができなければ辛いだろう。となると、根本的に自己の倫理観を変えなければならないことになるから、やはりそれはできないだろうなあと思うのだ。

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