読書 『インストール』
2005年10月29日 読書〔小説・詩〕
ISBN:4309407587 文庫 綿矢 りさ 河出書房新社 2005/10/05 ¥399
色んな評価があるけど、僕は綿矢さんは、明確なスタイルを持っているし、文章が上手い。古典主義とか、典雅な文体とか、そういうのじゃなくて、彼女の小説は、まさしく現代の言葉での上手さ。それって実は、一番難しいことだと思う。難しいことを難しい言葉であらわせることが出来る作家はたくさんいるだろうけど、難しいことを誰にでもわかる言葉や、現代の言葉でいかに読者に感じさせることが出来るか、そういうのが、本来作家に問われるべきもっとも重要な力量なのだと思う。そういう意味で、綿矢さんは、うん、天才だと思います。僕は、例のごとく最初は、懐疑的だったけど、「蹴りたい背中」の冒頭を少し読んで、これは天才だと思って、読むのを止め、文庫が出るまで楽しみに待つことにしたのです。「インストール」を読んでも彼女の才能に対する僕の考えは変わらない。ただ、おそらく、「インストール」から「蹴りたい背中」の間で、彼女はかなりの成長をしたんじゃないかと、作家としての。これは、インストールを読み終えて、蹴りたい背中の冒頭の文章を思い出しての僕の感じた正直な感想です。
彼女の長編を読んでみたい。今は自分のまわりの境遇から材料を得ているけど、専業作家としてやっていくとすれば、いつかは、長編、そして、自分の内面から離れた表現を描いていくことも強いられることになると思う。きっと、そこでまた彼女は成長し、すごいものを書いてくれるんじゃないかなあと、期待してるんです。
学校生活&受験勉強からドロップアウトすることを決めた高校生、朝子。ゴミ捨て場で出会った小学生、かずよしに誘われておんぼろコンピューターでぼろもうけを企てるが!?押入れの秘密のコンピューター部屋から覗いた大人の世界を通して、二人の成長を描く第三十八回文芸賞受賞作。書き下ろし短篇を併録。やっと文庫になった〜。長かったなあ。ようやく読めた。
色んな評価があるけど、僕は綿矢さんは、明確なスタイルを持っているし、文章が上手い。古典主義とか、典雅な文体とか、そういうのじゃなくて、彼女の小説は、まさしく現代の言葉での上手さ。それって実は、一番難しいことだと思う。難しいことを難しい言葉であらわせることが出来る作家はたくさんいるだろうけど、難しいことを誰にでもわかる言葉や、現代の言葉でいかに読者に感じさせることが出来るか、そういうのが、本来作家に問われるべきもっとも重要な力量なのだと思う。そういう意味で、綿矢さんは、うん、天才だと思います。僕は、例のごとく最初は、懐疑的だったけど、「蹴りたい背中」の冒頭を少し読んで、これは天才だと思って、読むのを止め、文庫が出るまで楽しみに待つことにしたのです。「インストール」を読んでも彼女の才能に対する僕の考えは変わらない。ただ、おそらく、「インストール」から「蹴りたい背中」の間で、彼女はかなりの成長をしたんじゃないかと、作家としての。これは、インストールを読み終えて、蹴りたい背中の冒頭の文章を思い出しての僕の感じた正直な感想です。
彼女の長編を読んでみたい。今は自分のまわりの境遇から材料を得ているけど、専業作家としてやっていくとすれば、いつかは、長編、そして、自分の内面から離れた表現を描いていくことも強いられることになると思う。きっと、そこでまた彼女は成長し、すごいものを書いてくれるんじゃないかなあと、期待してるんです。
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