映画 『ジンジャーとフレッド』
2005年9月21日 映画〔洋画〕
DVD 紀伊國屋書店 2001/10/25 ¥5,040
老年の二人のやり取りは、子供のそれと変わらないお茶目さがあって、見ていてとてもかわいらしく、またイジらしい。
若いころを思い出して、懸命にかつ楽しく踊る二人を見て若い僕すら、二人の若かりしころを懐かしく思いはせたりして、温かい気持ちになる。郷愁のような感情には、何かしら人を包み込むものがある。それはつまり、人生の素晴らしさなんだろうと思う。
1950年代にジンジャー・ロジャース&フレッド・アステアのイミテーション“ジンジャーとフレッド”なる名で人気を博していた芸人コンビ、アメリオ(ジュリエッタ・マシーナ)とピッポ(マルチェロ・マストロヤンニ)は、30年ぶりに再会し、クリスマスのTVに出演することに。ふたりは、かつての日々を懐かしみつつ、久々に舞台に立つのだが……。長い年月を経ての邂逅っていうのは、どんな人が見ても感動するんじゃないだろうか。
名匠フェデリコ・フェリーニ監督が、ダンス映画時代への郷愁たっぷりに描いたヒューマンドラマの名作。現在のけたたましくも愚かしいテレビのショービジネスを痛切に批判しつつ、老いた二人の心情を枯れたタッチで切々と描出していく素晴らしさ。ジンジャー&ロジャースのナンバーも効果的に用いられている。映画の感動と娯楽性とはまさにこれと断言したくなるほどの、必見作。
老年の二人のやり取りは、子供のそれと変わらないお茶目さがあって、見ていてとてもかわいらしく、またイジらしい。
若いころを思い出して、懸命にかつ楽しく踊る二人を見て若い僕すら、二人の若かりしころを懐かしく思いはせたりして、温かい気持ちになる。郷愁のような感情には、何かしら人を包み込むものがある。それはつまり、人生の素晴らしさなんだろうと思う。
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