ISBN:4101001391 文庫 村上 春樹 新潮社 1991/07 ¥380
「女」と名のつくものはたとえ動物であろうと入れない、ギリシャ正教の聖地アトス。険しい山道にも、厳しい天候にも、粗食にも負けず、アトスの山中を修道院から修道院へひたすら歩くギリシャ編。一転、若葉マークの四駆を駆って、ボスフォラス海峡を抜け、兵隊と羊と埃がいっぱいのトルコ一周の旅へ―。雨に降られ太陽に焙られ埃にまみれつつ、タフでハードな冒険の旅は続く。
旅行記を読んでて、なかなかその場所のイメージがわかなかったりするのは、その場所にいったことがないから。いかに読者にその場所を想起させることができるかというのが、旅記を書く作家の課せられた課題というか、問われるところだと思う。その場所に行きたいと思えれば、その旅行記はよい読み物だったなあと思える。村上春樹は、旅行が好きだけど、そこんところどうなんだろう。読む本によってかなり旅行記でも力の入れようが違うような。この作品は、結構よかったと思う。
でも旅行記はやっぱり沢木耕太郎かなあ。

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