DVD 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン 2001/12/21 ¥4,179
17歳の少年による殺人事件の裁判で、12人の陪審員中11人は有罪に投票するが、ひとりだけ証拠に疑問を持ち無罪を主張。白熱する議論と説得の中、ひとり、またひとりと無罪の方へ心が傾いていく…。
レジナルド・ローズのTVドラマの映画化で、テレビ版を演出した社会派の名匠シドニー・ルメットが監督。密室の中、決して名前が明かされることのない12人が、それぞれの心理状態や家庭環境によって評決が二転三転していくさまが実にスリリング。会話劇であるにも関わらず、ヘンリー・フォンダ、リー・J・コッブ、ジャック・ウォーデンなどなど、いぶし銀のような名優たちの言葉による戦いは、まさに映画的で必見である。なお、この映画に感銘を受けた三谷幸喜が、後に記した戯曲が『12人の優しい日本人』で、こちらは日本に陪審員制度が設けられたという設定の下、やはり殺人事件の審議を行う密室コメディ劇であった。
陪審員制度って無差別に選ばれるんよね、たしか。
描かれ方が、無罪こそ、真実であった、的なわけだけど、この映画は陪審員制度の恐ろしさも逆説的に示しているわけで、もし、こういった正義感に燃えた人物ではなくして、有罪を望む狡猾な人物であったとしたら、他の人たちの無罪判決が、真実の無罪が、一人の言動により、有罪へと転化されてしまう可能性もあるというわけなのだものね。

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