人格障害 (9)

2005年7月30日 連載
【Bグループ】
『反社会性人格障害』

このタイプの人にとって、人生のテーマは「復讐」である。
自ら、人を愛したり、信頼することを捨て、良心の仮借なく、他者を傷つけ、騙しすことで生き延びることを選んだ。

最初からそうなのではもちろんなく、過去の体験が重くのしかかっている。反社会性人格障害の人に見出されるのは、拒絶された愛であり、否定されつづけた歴史である。
愛を求める心、希望を自ら凍りつかせることで、自分を守ることを選択した悲しい心である。そこにあるのは結局、裏返った愛への希求なのである。

このタイプの人は否定と肯定の意味することが逆になる。そのことをわきまえない限り、まわりからは単なる極悪非道な人物に映る。

自分がすべてにおいて否定されてきたというふうに単純化して過去を捉え、そこから復讐に自分のアイデンティティを見出す。

宅間守はそうだったと思う。

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