読書 『時をかける少女』
2005年6月30日 読書〔小説・詩〕
ISBN:4041595037 文庫 角川書店 1984/11 ¥483
物置同然になった無人のはずの理科実験室に誰かいる!ガチャーンとガラスの割れる音が響いた。和子がうす暗い部屋の中を見まわすと、試験管が床に落ちて割れていた。中から液体がこぼれ白い湯気のような甘い匂いが漂い、急に和子の嗅覚を襲った。彼女はそのまま、軽い貧血を起こして気を失った。書いてくれとせがまれて、渋々書いてベストセラー。だったらしいこの作品。乱歩の少年探偵団の文体と似ているから、明らかに子供向けなんだろうな。それなりにSFだった。
だが、意識が回復すると、不思議な事件が立て続けに起こった。どうも、あの匂いをかいだことがきっかけで、彼女に特殊能力がそなわったらしい。
少女が不思議な空想の世界を体験する会心の表題作、ほか2篇収録。
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