読書 『いちげんさん』
2005年6月24日 読書〔小説・詩〕
ISBN:4087471454 文庫 デビット ゾペティ 集英社 1999/11 ¥420
グローバル化の今日、どうやって、日本人としての信頼を保ちつつ閉鎖性を打破していくのかってことを求められるわけだけど、これは非常に難しい問題だなあ。
外国人の作者が日本語で書いたということで、翻訳じゃないのが驚くけど、日本人から見れば過剰とも思える、外国人ならではの日本に対するエキゾチズムへの憧れがその文章からも滲み出ているような感じで、それをどう取るかだけど、僕はなんだか懐かしく感じて、良いと思う。
僕は旅が好きで、なんとなく日本に辿り着き、京都の大学で日本文学を勉強している。アルバイトで、目の不自由な若い女性・京子に、対面朗読をすることになって、文学に憧れをもつ京子とうちとけていき、彼女の心に受け入れられていくのを知った。でも、京都の『街』は、いちげんさんは受け入れてくれない―。古都を舞台に爽やかに描く恋愛長編。すばる文学賞受賞作。読んでいると、人生って成り行きでどうにかなるものなのかなあというような気分になったりもする。いちげんさん、って題は主人公が、いち時期日本に留まったということと、日本の閉鎖性をかけてんのかな、京都の老舗なんかは、日本人に対しても閉鎖的だけど。これは信頼を保つためらしい。
グローバル化の今日、どうやって、日本人としての信頼を保ちつつ閉鎖性を打破していくのかってことを求められるわけだけど、これは非常に難しい問題だなあ。
外国人の作者が日本語で書いたということで、翻訳じゃないのが驚くけど、日本人から見れば過剰とも思える、外国人ならではの日本に対するエキゾチズムへの憧れがその文章からも滲み出ているような感じで、それをどう取るかだけど、僕はなんだか懐かしく感じて、良いと思う。
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