映画 『けんかえれじい』
2005年3月1日 映画〔邦画〕
DVD 日活 2002/11/22 ¥3,990
昭和初期、岡山中学の南部麒六(高橋英樹)は「喧嘩キロク」とあだ名されるほどの喧嘩好きがたたり、放校処分となって会津に転校。下宿屋の娘・道子(浅野順子)に想いを寄せつつ、その地でも腕っぷしひとつでのし上がっていく麒六の、豪快で破天荒な青春像を描いた鈴木清順監督の傑作。あはは、すごいなあ。この時代の映画にしてはものすごく弾けてるなあ。信じられん。マンガチックだなあ。青臭いなあ。といいながら爆笑しながら、傑作だ傑作だと感極まることでしょう。まあ一度ご覧じあれ。清順すごいなあ。
時にナンセンスなユーモアに包まれながらもダイナミズムあふれるアクション描写と、思春期のさわやかなリリシズムとの共存。その一方で、一瞬だけ登場する北一輝を象徴とする暗黒の時代への示唆も忘れてはおらず、それでも喧嘩一筋の道を突き進んでいく麒六の姿に観る者はカタルシスを覚える。若き日の高橋英樹の代表作の1本。可憐というたとえがぴったりなヒロイン浅野順子は、後に大橋巨泉夫人となり芸能界を引退した。
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