映画 『機動警察パトレイバー 劇場版』
2005年2月15日 映画〔邦画〕
DVD バンダイビジュアル 2000/06/25 ¥10,290
都会の幻想、置き去りにされる廃墟、鳥など、押井の映画に欠かせないイメージが散りばめられている。この作品の成功以後、押井は再び自分の色を強く出していき、娯楽性は剥ぎ取られていく。「天使の卵」へと回帰していく。
オリジナルビデオ作品として始まったシリーズから続く1989年公開の劇場版。近未来、汎用人型機械・レイバーが一般に使用されるようになったが、レイバーを利用した犯罪も相次ぎ、これを防ぐため警察もレイバーを導入。このパトレイバー小隊の活躍を描くのが本シリーズの基本設定。押井の思想性と娯楽性がうまい具合に融合した傑作。踊る大走査線もこの映画から多大な影響を受けている。まだ本作は、原作ファンへの配慮が見られるから、総じて評判がよい(笑)
本作はコンピュータウイルスによるレイバーの暴走から事件は始まるものの、やがては「東京」という都市そのものに言及していくことになり、単なるロボットものの範囲を大きく逸脱。シリーズものではあるものの、その一編というよりまさしく押井守監督の作品といった方がふさわしく、その独自の演出が存分に堪能できる。また公開時の音声はもちろん、DVD化にあたって新たにリニューアルされたサウンドも同時収録。
都会の幻想、置き去りにされる廃墟、鳥など、押井の映画に欠かせないイメージが散りばめられている。この作品の成功以後、押井は再び自分の色を強く出していき、娯楽性は剥ぎ取られていく。「天使の卵」へと回帰していく。
コメント