東レでのシャラポワフィーバー
2005年2月6日 テニス
ジョー・ディマジオは偉大な野球選手だった。日本でもその人気は凄まじかった。
ディマジオは以前来日した時の日本人の歓迎ぶりに感動し、マリリン・モンローとの新婚旅行に日本を設定した。それは、ディマジオがモンローに夫として自分がどれほど尊敬を集めているかを見せたかったからだ。
しかし、日本に降り立ったディマジオを待ち受けていたのは、徹底的な屈辱だった。日本は、モンローの来日に沸き立ち、以前の来日のようにディマジオに注目が集まることはなかった。ディマジオはひどく動揺し、夫としての威厳やプライドを崩された。
記者会見で記者たちはモンローにしか質問せず、ディマジオは、「僕は必要ないようだ」と席を立った。しかし記者たちは一人としてそのことを気にかけることはなかった。この日本で、二人の間に決定的な埋まらぬ溝が作られたと言われている。
2人は、新婚旅行からわずか274日後に破局する。
日本人のフィーバーは外国から見て特異であるらしい。その熱狂は、そして一過性である。ブームが過ぎればシャラポワ人気も収まるんだろう。僕はシャラポワのフィーバーに異議を唱える気はない。大いに結構なことだ。テニスの認知度も上がる。それがたとえ一時的なものであっても。
しかし、マスコミのシャラポワ報道には違和感を覚える。シャラポワを特集するのは悪いことではない。
僕が言いたいのは、ディマジオとの破局を作った原因が日本のマスコミにあるのではと言いたいのだ。
今回、シャラポワは第2シードだ。第1シードがダベンポートなのだ。しかしどうだろう、僕はテレビやニュースでシャラポワの話題しか聞いてない。ダベンポートのダの字も決勝に来るまで出なかったと言っていいくらいに、彼女の存在がないがしろにされている。僕は一人のテニスファンとして、このような報道に憤りを感じると共に、日本の報道というものの幼稚さを垣間見る気がする。
モンローとディマジオの破局も、日本のマスコミの気遣い、配慮によって避けられたかもしれないのだ。
ダベンポートは長い故障から復帰し、ランキング一位に返り咲いた。しかし、彼女のピークはもう過ぎている。彼女は引退するかどうかの瀬戸際に立っているのだ。
ディマジオとモンローの時のように直接的な原因となることは稀だとしても、マスコミは自分たちの対応がどれほどの影響力があり、一人の人の人生を変えうる危険を伴っているということを重々自覚しなければならないと思う。
僕はまだダベンポートに引退して欲しくない。彼女はマスコミに取り上げられるだけの輝きをまだ持っている。ないがしろにするのは彼女にあまりにも失礼だろう。彼女はまだ自分が尊敬を集められるプライヤーであることを感じる限りはやめないだろう。今、女王なのはシャラポワではなくてダベンポートなのだ。マスコミの対応が、彼女の進退に影響を与えることが出来るかも、彼女のプレイを見ることを長引かせることが出来るかもしれないのだから。
ディマジオは以前来日した時の日本人の歓迎ぶりに感動し、マリリン・モンローとの新婚旅行に日本を設定した。それは、ディマジオがモンローに夫として自分がどれほど尊敬を集めているかを見せたかったからだ。
しかし、日本に降り立ったディマジオを待ち受けていたのは、徹底的な屈辱だった。日本は、モンローの来日に沸き立ち、以前の来日のようにディマジオに注目が集まることはなかった。ディマジオはひどく動揺し、夫としての威厳やプライドを崩された。
記者会見で記者たちはモンローにしか質問せず、ディマジオは、「僕は必要ないようだ」と席を立った。しかし記者たちは一人としてそのことを気にかけることはなかった。この日本で、二人の間に決定的な埋まらぬ溝が作られたと言われている。
2人は、新婚旅行からわずか274日後に破局する。
日本人のフィーバーは外国から見て特異であるらしい。その熱狂は、そして一過性である。ブームが過ぎればシャラポワ人気も収まるんだろう。僕はシャラポワのフィーバーに異議を唱える気はない。大いに結構なことだ。テニスの認知度も上がる。それがたとえ一時的なものであっても。
しかし、マスコミのシャラポワ報道には違和感を覚える。シャラポワを特集するのは悪いことではない。
僕が言いたいのは、ディマジオとの破局を作った原因が日本のマスコミにあるのではと言いたいのだ。
今回、シャラポワは第2シードだ。第1シードがダベンポートなのだ。しかしどうだろう、僕はテレビやニュースでシャラポワの話題しか聞いてない。ダベンポートのダの字も決勝に来るまで出なかったと言っていいくらいに、彼女の存在がないがしろにされている。僕は一人のテニスファンとして、このような報道に憤りを感じると共に、日本の報道というものの幼稚さを垣間見る気がする。
モンローとディマジオの破局も、日本のマスコミの気遣い、配慮によって避けられたかもしれないのだ。
ダベンポートは長い故障から復帰し、ランキング一位に返り咲いた。しかし、彼女のピークはもう過ぎている。彼女は引退するかどうかの瀬戸際に立っているのだ。
ディマジオとモンローの時のように直接的な原因となることは稀だとしても、マスコミは自分たちの対応がどれほどの影響力があり、一人の人の人生を変えうる危険を伴っているということを重々自覚しなければならないと思う。
僕はまだダベンポートに引退して欲しくない。彼女はマスコミに取り上げられるだけの輝きをまだ持っている。ないがしろにするのは彼女にあまりにも失礼だろう。彼女はまだ自分が尊敬を集められるプライヤーであることを感じる限りはやめないだろう。今、女王なのはシャラポワではなくてダベンポートなのだ。マスコミの対応が、彼女の進退に影響を与えることが出来るかも、彼女のプレイを見ることを長引かせることが出来るかもしれないのだから。
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