DVD 東映 2004/05/21 ¥4,725
戦時下の岡山県で「開業医は足だ」をモットーに診療を続ける赤城風雨(柄本明)は、どんな病気も肝臓炎と診断してしまう「カンゾー先生」と呼ばれる医者。「このままでは日本中に肝臓炎が蔓延し、国が壊滅してしまう」との危機感を抱いた彼は、診療の傍ら肝臓炎ウィルスの研究に精を出す。そんな折り看護婦として雇われているソノ子(麻生久美子)が、負傷した脱走兵・ピート(ジャック・ガンブラン)を診療所に匿ってしまう。
今村昌平監督の作品は人間の生き様を鋭く洞察するその視点から、やもすれば陰湿な作風になりがちだが、本作に関しては、からっとした爽快な作品に仕上がっており、戦時中という時代を生き抜いた人々の滑稽さと大らかさを巧みに描いている。イマヘイ監督、撮影当時72歳という年齢が信じられないほどの軽快な演出に加えて、「日本人全員の頭が肝臓炎になってしまう」といった鋭い社会批判まで盛り込む絶妙なバランスは、前作「うなぎ」から脚本に参加している、子息の天願大介の手腕も生かされていると見た。
あれれ、カンゾー先生死なないのね。まあ、いいけど。原作も面白いから読んでね。
開業医たるもの、常に患者のためにあるのであって自己の栄誉心などというものを抱いてはならんという信念を抱くのは立派ながら、もう少しで病気の解明ができたかもしれんところで、辞めちゃったのは、結果的には多くを見殺しにする行為にもなりかねんけど、この問題に答えはないね。ようは本人の信念如何であって、どっちが間違ってるとか、あってるとかないのだと思う。

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