DVD ブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメント 2003/11/19 ¥4,935
腐海(ふかい)と呼ばれる毒の森とそこに棲む蟲(むし)たちに支配された世界。辺境の王国・風の谷には、自然を愛で、蟲とすら心を通わせる少女ナウシカがいた。腐海を焼き蟲を滅ぼそうとする大国の争いに巻き込まれながらもナウシカは、人を愛するのと同様に蟲たちをも愛そうとする…。

アニメ誌に連載していた自らの漫画を原作に、宮崎駿が監督を務めた劇場用長編アニメ。母の優しさと獣の荒々しさを兼ね備えたヒロイン、おぞましくもどこかしら哀しさを感じさせる蟲という存在、あるときは風に乗りあるときは雲を割いて空を駆ける飛行機械など、それまでの宮崎作品の集大成にしてその後の原点と呼べるような1本だ。音楽を久石譲が手がけて「宮崎×久石」の黄金コンビが生まれるきっかけともなったが、そのテーマ曲も美しいことこの上ない。

巨大な王蟲(オーム)の群れが暴走するクライマックス、そしてナウシカの純粋な魂が胸を締めつけるラストシーンは圧巻。日本のアニメ史上にさん然たる金字塔をうちたてた作品である。
宮崎駿の作品で、最高傑作は、僕にとっては、この作品とトトロが双璧であり、そしてこの二つはまったく異質な作品にして比べられないので、二つとも宮崎監督の最高傑作と思ってます。
キネ旬で初めて、アニメとして、年間トップ10に入った記念的作品で、それはアニメ映画の地位向上にものすごい功績だったんだと思うなあ。
宮崎監督は、ラストに宗教性を持ってこさざるを得なくなったがゆえに、この映画を気にいってないみたいだけど、観客としては、あのラストがあったこそ、得もいえぬカタルシスを体験でき、またこの映画を不動の名作にまで押し上げたんだと思う。
作者の意図と、観客の反応が一致するのが、一番望ましいのかもしれないけど、そんなにうまくいくもんじゃないよね。
監督は、晩年の黒澤のようにはなりたくないといってるけど、最近の作品はもう充分に晩年の黒沢的だよね。年を取ると、教条的になるのかしらん?本人もそれを自覚してるから、早く引退したいけど、後に続くジブリの後継者もいないし、ジブリ存続の為にももう辞めるに辞められないんだろうなあ。

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