DVD ポニーキャニオン 2004/03/03 ¥2,625
男女高校生4人が行方不明になったが、ひとりの女生徒リズだけが傷だらけで戻った。依然行方不明の3人のうち、ひとりはリズの片思いの男の子。あとのふたりはリズの親友とそのボーイフレンドだった。彼女は事件を回想していくが、そこには邪悪な罠が仕掛けられていた。
『アメリカン・ビューティー』、『ゴースト・ワールド』など、出演作を重ねるたびに評価を上げていくソーラ・バーチ主演作。屈折したティーン役は彼女の十八番だが、本作ではエスカレートした恋心が邪悪な一面を引き出してしまうという難しいキャラクターを熱演。バーチの演技により、少女の歪んだ心の闇を描いた、毒のある青春ミステリーとして印象深い作品になった。
なんて自己中な女なんだあ。
感情というものを冷静に考えんとこんな風になっちゃうねんなあ。
自分の行為を正当化して、正当化しているという意識をも無意識的に忘却し自分の本心として糊塗してしまう。いわば自分で自分を洗脳し、それを信じ込むことで、危機的な思考にいたるを回避する。でも破綻は見えてますな。何だかんだで逃避に変わりはないから。
あれほど盲目であった恋がラストには影も形もなくなって、自己保身の道具と成り下がっているのを見るにつけ、彼女の恋がただそれほどでしかなかったということの証左であるということ。
芥川の「藪の中」もしくは黒澤の「羅生門」の筋をしていれば、さほど驚くには当たらないでしょう。

コメント

最新の日記 一覧

<<  2025年6月  >>
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293012345

お気に入り日記の更新

日記内を検索