ISBN:4062747502 文庫 町田 康 講談社 2004/04 ¥560
妄想に近いたわごと。言葉になりかける寸前でぐずぐずになってしまう想い。ワードプロセッサーの中でのたうち回る私の思念が現実を浸食する。やめてくれないか。そういうことは。と思ったけれども、それでもほつほつ続けるうち私自身が因果そのものとなり果て…。町田節爆発、クールでキュートなエッセー。

目次
・ロックの老いの坂(ロックの老いの坂 このようにパンクするわけは…。 ほか)
・おめえ、生きててつらいだろ?(私がウイスキーを飲むようになった、その理由 忘れ得ぬ光景 ほか)
・地獄の鉄板(闘う俺。怒る俺。 地獄の鉄板 ほか)
・人間の屑と聖書(アレアレまたいくまたいく 頭脳の炸裂 ほか)
町田康のつける題は余韻が残る。その奥に深い含蓄を感じるような雰囲気ではあるが、おそらくはそんなものないんだろう。単に、言葉になりかける寸前でぐずぐずになってしまう想いをむりやり言葉にしたからこうなってしまうんだろう。だから、町田康は町田康であり続けるんだけれども。
彼は因果という言葉をよく使うが、まあ僕の生い立ちも因果、みんな人生因果なのであるが、同じ因果でも、彼のような因果な人生は、なかなか魅力的だと思う。ただし憧れながらも僕は無頼を認められないんだけどね。強迫的に。
彼も若いときはともかく、現在はなんとなく、そうなのではないかと思う。

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