映画 『アナザー・カントリー』
2004年11月26日 映画〔洋画〕
DVD ハピネット・ピクチャーズ 2003/07/24 ¥2,940
彼らはパブリックスクールの中で、エリートとして社会にでたときに行うであろう政治ゲーム、駆け引きをそのまんま行っている。
そしてその駆け引きの中に、様々な陰謀や私情が混交する。
平等を唱える共産主義者の友人も、結局は愛というものの逸脱を許していない。主人公が友人にも受け入れられない感性によって苦しんだりしてるのを見ると、この映画の本質は、パブリックスクールという場を借りて、人間の本質を問うことにあるのだろうと僕は捉えるのだけど、それもまた、この映画が含有するものの局面でしかないんだろうとも思う。
英国の厳格なパブリックスクールの寮生のガイは、表向きは優秀なエリート候補だったが、陰では美青年好きの同性愛者だった。その事実を知った寮生は、彼を追い込んでいく。やがて彼は復讐を誓い、親友の共産主義に染まっていく…。この手の映画の陰鬱さ、厳格さが僕は大好きなもので。アメリカの映画郡には、インディーズみてもなかなかこういった作品は見出せないだけに、今失われつつある種類の雰囲気をたたえていると思う。
この作品で、ルパート・エヴェレットがブレイクし、耽美好きの女性ファンを熱狂させた。表向きが上品で清らかな見えるほど、同性愛の事実が艶かしく映り、見つめ合う美青年たちにドキドキさせられる。まるで少女漫画のような世界だが、主人公のガイは、実際に起こったスパイ事件の中心として名を残した人物。もともとは舞台劇で、ガイの親友を演じたコリン・ファースは舞台ではガイ役で出演している。
彼らはパブリックスクールの中で、エリートとして社会にでたときに行うであろう政治ゲーム、駆け引きをそのまんま行っている。
そしてその駆け引きの中に、様々な陰謀や私情が混交する。
平等を唱える共産主義者の友人も、結局は愛というものの逸脱を許していない。主人公が友人にも受け入れられない感性によって苦しんだりしてるのを見ると、この映画の本質は、パブリックスクールという場を借りて、人間の本質を問うことにあるのだろうと僕は捉えるのだけど、それもまた、この映画が含有するものの局面でしかないんだろうとも思う。
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