大徳寺の寺院は全部石庭が似た感じなんで、一回の拝観料が400円とかを払うのかさばったら大変な額になるのでもうほかのとこ見なくていいやとか思いながら、そういえば腹が減ったそろそろ昼飯の時間だって、定食屋があるそうな出口を探していたら、高桐院、特別公開と書かれている。特別公開という言葉に人間はどうしても弱い。

昼飯前に最期に見ておこうと、拝観する。
ここは拝観して正解だった。紅葉が今までで一番すばらしくて、この旅行で一番のあたりだった。
ほんとに赤々とした葉っぱが通路の一面に敷き詰められていて、風情でまくくりだっただった。例の如くこういう景観が抜群なところは抹茶が出る。お茶をのみのみしばらく景色を楽しんだり写真をとったりした。ここは回る予定になかったし、迷わなければ見つけなかったところだから、思わぬめっけもんがこの旅行の一番のハイライトになってしまった。

高桐院
1.http://www.shashinka.net/is.php?i=153183&;
2.http://www.shashinka.net/is.php?i=153184&;
3.http://www.shashinka.net/is.php?i=153185&;
4.http://www.shashinka.net/is.php?i=153187&;

大徳寺はでっかいくせに周りに食えるところがあんまり内容で、時間も、もう3時くらいだし、今たんまり食ったら夜の精進料理が楽しめないから、喫茶店を探して、そこで、軽くサンドイッチを頬張った。

今日は旅館が取れずに、僕たちの家の本山である「妙心寺」の宿坊「東林院」に泊まる。喫茶店で休憩をしてほどなくして出てタクシーを拾う。タクシーの運転手に妙心寺まで連れて行ってもらうが、妙心寺も大徳寺と同様、でっかくて迷いそうなので、タクシーに中に入って東林院の前まで送ってもらうことにする。が、タクシーの運転手も迷って、妙心寺内をうろうろ、迷ってる分は自分の責任だからと、料金加算機を止めてくれた。いい人だ。でも迷った挙句についた東林院は地図で見ると、迷いようのない簡単なところにあった。じゃあ、最初っから地図見とけよってことなんだよね^^;

宿坊はもともと修行のお坊さんが泊まるところらしく、部屋には、テレビはなくほんとに、襖で仕切った部屋に小さな机と、布団がついてるだけ。トイレや洗面所や風呂も共同。テレビ室ってのも一様あるけど、ちっこい古いテレビがあるだけだし、この寒い中わざわざテレビを見ようとする人もいないでしょう。僕はテレビ見ない人間だから、全然かまわないけどね。逆に旅にテレビがあるとなんだか旅って感じがしない。観光の後は寝るまでゆっくり読書。これぞ至福のときなのだ。一泊朝食つきで5000円程度だから安いし、込んでる観光シーズンでもここなら部屋取れるんじゃないかな。安く上げたいときとか、一人旅なんかにお勧めかも。ただ、宿坊で不便なところが、夜の九時が門限で10時が消灯という、修学旅行並みの早さ。そんなに早く眠れるわけないけど仕方ない。

今日の夕食は妙心寺のまん前にある精進料理の「あじろ」という店。
少し早く来すぎたので、妙心寺内を歩く。もう拝観時間は過ぎてるので、夕食までの暇つぶし。婆ちゃんと手をつないで歩く。婆ちゃん、「おってて〜つないで〜♪」なんて歌って、「こうやって手をつないであんたと歩けたし」って、すごくうれしそう。婆ちゃんの手、朝は冷たく、夜はあったかい。不思議だ。

あじろっていう店は、京都の料亭だけれども、もともとはお寺専用に精進料理を作ってたので、料亭として始めだしたのは10数年前くらいかららしい。だから妙心寺のすぐまん前にあるわけだけれど、僕は今まで似非精進料理は食べたことあっても、本格的な精進料理は今回が初めてななので、どんなのか楽しみ。祖母と母が10数年前あじろが料亭を始めた当初に軽い気持ちでお昼を食べに、予約を取らずに店に入って、あまりの豪華さと、一品一品時間かけて出てくるから、帰りの飛行機に間に合わないかとハラハラしたという思い出があるそうだ。精進料理って肉を使わずに野菜だけの料理なんだよね。

やっぱり、高級ぽい雰囲気のあるつくり、非常に小さくて、今日の予約も僕たちをいれて四組だけ。四組だけのために料理を作るのかあ。
僕たちは二階の6畳くらいの部屋に案内される。6畳の部屋に赤いじゅうたんが敷かれて、三つの机がぽつんぽつんと置かれている。
う〜ん、なんか、自然にあぐらをかいてはいけないような雰囲気。
横にかけられた写真に目をやると、なんと秋篠宮ご一家が写ってあらせられる。なんとこの料亭に2回も来ている模様。一回目は独身時代。二回目は家族連れで。すごいや。
料理は一品一品、小さく運ばれてくる。味はものすんごく上品。僕は薄味が好みだから、京料理は大好きなわけだけど。ほんとに、素材の味を極限まで生かしてるって感じで、しかも見栄えも色々趣向を凝らしてて、まさに見て味わうって感じ。肉を使ってないのに、品数が多くて、かなり満足感がある。柿の器に入った白和えとか、京野菜のお寿司とか、えび芋のてんぷらとか、そりゃあもうとにかく絶品で、やっぱり、本物の精進料理は、懐石とかよりもひとつ頭飛び出してるなあと。料理の真髄を見せられた気がした。

料理に関してはこの精進料理が今回のたびの目玉で、婆ちゃんも一番楽しみにしてた。婆ちゃんは好き嫌いが多くて、懐石とかだとあまり食べるものがないのだけど、この精進料理に関してはほとんど平らげた。とてもヘルシーなので、たくさん食べても胃が重くならず、この何日かの食い倒れのよい胃休めになったみたい。

東林院に帰ってからはずっと読書した。それにしても僕はアレルギーなので、旅の耽美に環境が変わって、鼻が詰まって困る。東林院にはティッシュがなく、婆ちゃんが大量にもってきてくれていたから助かったけど、ほんとアレルギーだけは勘弁だな。

風呂は、順番で、どうやら男は僕一人だったらしく一番風呂だった。
次の人が待ってるので、ゆっくり入ってる暇はなくて、からすの行水。ほんとに修学旅行みたい。しかも髪洗ったら駄目なんだって。修行僧は坊主だからそれでいいかもだけど。

ほんとに10時に就寝。途中トイレに何度か起きたけど、はだしで非常に寒かったよ。

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