DVD 松竹 2002/12/21 ¥4,935
7歳児程度の知能しかもっていないサム(ショーン・ペン)は、娘ルーシー(ダコタ・ファニング)とささやかな生活を続けていたが、彼に養育能力がないと判断したソーシャル・ワーカーがふたりを引き離してしまう。サムはやり手の弁護士リタ(ミシェル・ファイファー)を頼り、裁判でルーシーを取り戻そうとするが…。
ショーン・ペンをはじめとするキャストの優れた演技とそれらのアンサンブル、アップのモンタージュを巧みに重ねながら、それぞれの人間の感情をドラマとともに盛り上げていくジェシー・ネルソン監督の繊細な演出などにより、障害者を主人公にした感動の映画というよりも、現代社会に失われた大切な想いを持ち得る男によって周囲の者たちが影響され、癒されていくという、さわやかで後味のよい「愛の映画」に仕上がっているのがいい。ビートルズに敬意を表した設定の数々も素晴らしい効果を生んでいる。
小さい小さい頃、家族に馬鹿にされて笑われるのが好きだった。なんだか、話題の中心で、人気ものになった気がした。ある日、唐突に、笑われるのが嫌になった。馬鹿にされてると思った。なぜ笑うのかという疑問が生まれた。泣き喚いて笑われるのを拒んだ。自我の誕生?自尊心の形成?とにかくそのときを境に、僕の心は無垢とか、純粋とかいう類のものではなくなったんだと思う。純粋に何の混じりけをなく人を信じることも好きでいることもできなくなったのかもしれない。
だからサムがうらやましい。サムになりたい。サムにあこがれる。サムのような人間こ、愛することしか知らない人間に。

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