ISBN:4091847315 単行本 松本 大洋 小学館 1994/03 ¥866

クロには沢山心のねじがかけている。でもシロはクロの持っていないねじを全部持っている。シロはクロにとっての存在意義。クロはシロを守っているが、実はシロに守られる。二人で一人。
親のない二人には、街で生きるには強くなるしかなかった。
街で生きるには孤独になるしかなかった。
シロがいなくなったときクロの心は崩れる。シロによって薄まっていたクロの心は真っ黒になっていく。
クロにはシロが必要だ。いや、心のねじがかけている全ての人にシロは必要だ。
シロにとってクロは影となる。クロにとってシロは光となる。
光があって、影があるから人間なのだ。

読み進めるうちに、涙が出そうになった。すばらしい作品だ。松本大洋の才能を今になってようやく知った。ありがとう。

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