VHS ワーナー・ホーム・ビデオ 1997/01/01 ¥2,604
第一次世界大戦下のロンドン、空襲の際にウォータールー橋で運命的に出会った青年将校ロイと、踊り子のマイラのすれ違い悲恋を描いたメロドラマの古典的名作。日本でも後に大ヒットした『君の名は』の元ネタとなった。ロバート・テイラーとビビアン・リーという、これほどの美男美女の恋模様ともなると、もはや誰も腹は立たず、ただただ見守り、ハンカチをぬらすのみ。特にビビアン・リーの美しさは驚異的ですらある。「螢の光」が流れる中でひとつずつ消えて行くローソクの灯や、雨の中のラブ・シーンなど、マービン・ルロイ監督による雰囲気重視の演出も、いまやクラシックとはいえ、本家本元の自信と貫禄とでもいった説得力で、古臭さをみじんも感じさせず、徹底したオーソドックスに勝る技術はないことを確信させられる1作。
名前からしてもって感じだけど、日本人は哀愁って言葉好きだよね。僕も好きだけど。
哀愁って感覚は、どうにもならない運命の残酷さやはかなさだよね。食うことにも苦労してきた時代を生きた人たちにとっては、どうにもならない運命への羨望が甘いロマンチズムと合致して、こういったストーリーは共感を余分だろうね。つまり、食うことにあまり苦労を伴わない世代にとっては、こういうジャンルの映画や、哀愁といった感情が淘汰されてくといった現状に僕は哀愁を感じるよ。演歌やフォークと、ポップスの決定的な違いもそこなのかもしれない。つまり、この映画は演歌なわけだね。

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