ISBN:4003360141 文庫 田中 美知太郎 岩波書店 1966/09 ¥735
知識とは何か、真にものを知るとはどういう場合をいうのか。当時行われていた三つの知識説をとりあげて批判しつつ、プラトンは哲学というものが、さまざまな角度と立場からの吟味や思考を要求するゆえんを我々に示している。有名な無理数論やソクラテスの産婆術などのエピソードを交えたこの対話編の面白さは尽きるところがない。
屁理屈とも取れるようなことを延々とやっている。語られ方は一緒でも、語られる対象が違うことでこれほど難解になるとは。「ゴルギアス」のように明快ではない。
結局結論はというと、人間は知識というものを判別することは出来ず、ただ出来るのは、知らないことを知っていると思い込むことがないことを知っていれば、人に対して、迷惑をかけることがなく、より人と円滑にコミュニケーションがとれるということなのだろうか?本当にそうかしら???
よいものは善であり、真理は善であるとするなら、そういうことになるかなあ。

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