DVD ソニー・ピクチャーズエンタテインメント 1999/07/23 ¥3,990
一切れのパンを盗んだため19年間の投獄を余儀なくされた男の波乱に満ちた人生を描いた名作ドラマ。リーアム・ニーソン、ユマ・サーマン、クレア・デーンズほか出演。
アウグストは好きな監督。あの『ペレ』や、『愛の風景』などでもわかるように文芸的な大作を得意としている。んで、この『レ・ミゼラブル』とくるわけなんだろうけど、やはり、この作品は彼にしても難物だったらしく、前半は良いが、後半からだんだんストーリーが破綻してくる。その小説のエピソードをすべて映画にするとものすごい時間を要するので、どう短く表現できるか、そしてどこの部分を映画に取りこみ映画から削除していくかが鍵となる。それはやはり脚本による部分が大きい。
後半は、かなり小説とは異なってくる。小説の精神を伝えることができるのであれば、それはそれで一向に構わない。ただ、この作品はそのせいでせっかくの雰囲気が台無しになってしまっている。というか、構成の矛盾が看過し得ないほどになっている。とくに最後、ジャベルの自殺の場面にヴァルジャンをいあわせたのは、それまでのストーリーを、ヴァルジャンの人間性を一度に無にしてしまうほどの致命的なミスといわざるを得ない。

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