DVD アイ・ヴィー・シー 2002/10/25 ¥3,990
三度のアカデミー作品賞、監督賞に輝いたアメリカを代表する映画の巨匠、ウィリアム・ワイラー。彼が描くブロンテの名作『嵐が丘』の初の映画化。その後、たくさんのリメイク作品が出たが、そのなかでも「映画の古典」と呼ぶにふさわしい傑作である。愛の偉大さ、深さを美しい映像で表現している。
舞台は「嵐が丘」と呼ばれる古い館。そこに養子として引き取られたジプシーの血を引く野生児ヒースクリフは、館の娘キャシーと恋に落ちる。愛は身分の差を越えるはずだったが、年を重ねていくうちにキャシーは金や名誉といった欲にむしばまれ、ついに地元の名家リントンの息子エドガーと結婚してしまう・・・。失ったものの大きさに気づき、自分の愚かさを嘆く人間の姿が強烈なまでに描かれている。
この「嵐が丘」、僕がはじめて挑戦した長篇小説であって、そういう意味で、非常に思い入れのある作品。
数ある映画の中では、本作とブニュエルのやつしかみたことないけど、僕はこちらの方を評価する。というのは、こっちはほんとに小説のエッセンスを過不足なくとり入れられていると思うから。子供心にあの小説を読んだ時の興奮が、この映画をみることによって思い出された。構成力のうまさだろうけど、文芸映画の場合、僕は原作を読んでから映画を観る派なのだけど、それは多くの映画が小説の一部に重きを置いて作ってるわけで、別にそれはそれで良いのだけれど、穿った見方をしてみると、小説の話をはしょってるって感じにも映るわけなんだよね。
とにかく、小説の「嵐が丘」は、僕がはじめて挑戦した長篇であり、僕から長篇への抵抗感を拭い去ってくれた重要な作品なのだね。この作品を読み終わったあと、僕でも古典を読みとおせることができたという達成感が、自分が再び長篇にチャレンジする時の自信となってくれている

もちろん、そのストーリーの豊穣さ、世代にまたがる壮大なスケール、人物達の様様な感情。どれほど小説を読むことが自己形成に有用なものであるかも。
僕はこの「嵐が丘」で読書の魅力にとりつかれた。
っていつの間にか映画から読書の話になってしまった(^ー^;A アセアセ
あああ、ヒースクリフ!

コメント

最新の日記 一覧

<<  2025年6月  >>
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293012345

お気に入り日記の更新

日記内を検索