踏み出す一歩

2004年3月30日 TV
プロジェクトXを久しぶりに見た。
演出がマンネリ化してきてから、あんまりみなくなったんだけど、久しぶりに見たら、よかった。
内容がよかったのかもしれないけど。
今日は、ルワンダのツチ族とフツ族の内戦によって手足を失った人々に義足を作り提供している日本人女性の話だった。
普通のOLだった彼女が、一つの旅によって、人生が劇的に変わる。そして、一つの出逢いが。
彼女は今、ルワンダで、義足を作り続けている。日本での生活に未練がなかったといえば嘘になると思う。不安がなかったといえば嘘だろう。しかし、彼女は、そういったものを超えて、自分を突き動かす何かが現地の人々を見たことによって生まれたのだろう。
それは何だったのか。
自分がこうやって暮らせている一方で、理不尽な運命を背負い、命を奪い取られていく人々を見たとき、沸き起こる矛盾。不条理。
自分は、もうその現実をこの目で見たのに、住む世界が違うといって、蔑ろにしてよい問題なのか?自分は、安穏とこれからも、生活していてよいのか?自分ができることが何かあるはずではないか?
彼女の脳裏にそのような疑問符が一度でも浮かばなかったといえるだろうか?
彼女はそこの欺瞞をそのままにしなかった。
なぜなら、欺瞞は偽善を生み。偽善は不条理を産むから。
彼女は傍観者でいることをやめた。
確かに、それには旅行という一つの契機があったことは確かだろう。ししかし、踏み出したのは彼女自信である。彼女の勇気である。
そして、彼女のひとりの勇気が、何百人、何千人もの人に生きる希望を与え、命を救うことになるとするなら。
僕は、人間の素晴らしさに涙する。
最後に残るのは、やはり、人間と人間の心の交流。人を助けたいと思う人間の心。ひとりの女性の物語に、僕は、人間の希望をみる。
僕にはそんな勇気があるだろうか?傍観者を辞める勇気が。
彼女のように、自分の人生を他人の為にささげることが。
日本の生活を捨て、日本の多くのものが歩む幸せを捨てる。
しかし。。。
彼女を顔を見たとき、そこに後悔の影はなかった。

それは、勇気ある一歩。
その一歩を踏み出せる人は偉大な人だ。
だから、僕はあこがれ、尊敬する。

ああ、彼女は、生きている。精一杯生きている。
僕の心も彼女の顔、そして、義足を渡された人々の顔を見ただけで震える。
いつか、いつか、僕も一歩を踏み出したい。

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