ISBN:4003253132 文庫 ユーゴー 岩波書店 ¥700
コゼットとジャン・ヴァルジャンは青年マリユスの前から消えた。落胆にしずむマリエス。だがある日、隣部屋にすむ怪しげな一家の様子をそっとうかがう彼の目の前に思いがけずも2人が姿を現わした。そして2人を陥れようと悪事をたくらむこの一家の正体とは…
あ、あと一冊。。。
ということで、またまた、僕が共感したか否かに関わらず印象に残った言葉を、抽出。

「不運なる者と汚れたる者という二つが混合し融合して、一つの宿命的な言葉、惨めなる者という一語を成すがような一点が、世にはある。そしてそれも誰の過ちであるか?そしてまた、その堕落が底深ければ深いほどいっそう大なる慈悲を与うべきではないか」

「哀憐の情にも、好奇心があり、またあるべきはずである」

「勇気は罪悪を恐れず、正直は官憲を恐れず」

「正義は即ち正であり真である。正義の特質は、永久に美しく純なことである。事実は、たとい表面上きわめて必然的なものであろうとも、たといその時代の人々から最もよく承認されたものであろうとも、もし単に事実としてのみ存在するならば、もし正義をあまりに少ししか含有しないかあるいはまったく含有しないかするならば、ついには時を経るとともに、必ず畸形となり魔物となりまたおそらくは怪物となる運命を有している」

「正義と事実との争いは、社会の始めより続いている。その闘争を絶滅せしめ、純なる観念と人間の現実とを混合せしめ、穏かに正義を事実のうちに浸透せしめ事実を正義のうちに浸透せしむること、それこそまさしく賢者の仕事である」

「巧妙のみしか存しないところには必然に卑小が存する」

「文明の下層は、ごく深く暗いがゆえに、上層ほどに重要でないといえるだろうか。洞穴を知らない時、人はよく山岳を知ることができるであろうか」

「知ることは一つの糧であり、考えることは第一の要件であり、真理は小麦のごとき栄養物である。理性は学問と知恵と断食する時やせていく。(略)パンがなくて死の苦しみをする身体よりも一層悲痛なものが何かあるとすれば、それはおそらく光明に飢えて死ぬる魂であろう」

「身体の死はなるべく遅からんこと、魂の死は、永久にきたらざんこと」

「獰猛なる者は凄惨なるものを恐れる」

「専制君主らも思想家にとっては何かの役に立つ。鎖につながれたる言葉こそは恐るべき言葉である。君主が民衆に沈黙をしいる時、筆を執る者はその文体を二重にも三重にも変える。かかる沈黙からはある神秘な充実さが生まれてき、やがては思想のうちによどみ凝集して青銅の鐘となる」

「偉大なる心の正直さは、正義と真理とに凝り固まる時、物を撃破する」

以上。
 

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