DVD アミューズソフト販売 2003/01/24 ¥3,800
『サラーム・ボンベイ!』(1988年)のミラ・ナイール監督が帰ってきた。ありふれた日常生活を彼女の視点で描く『モンスーン・ウェディング』は、結婚式を控えた家庭を舞台に、家族や親戚が織り成す人間模様を描いた作品だ。登場人物への愛をたっぷり感じられる感動作。花嫁の父に国民的大スターのナジルラディン・シャー、おとぼけ伯父さんにクルプーシャン・カルバンダ、孤独な従姉にシェファリ・シェティ。俳優陣の素晴らしい演技は、役柄に与えられたイメージ以上の効果を引き出している。ナイール監督は、見落としがちな出来事を、あたたかい視線で描き出す天才だ。メイドとウェディング・プランナーのデュベイ(ヴィジャイ・ラーズ)の恋は、そのよい例としてあげられるエピソード。今まであまり描かれてこなかった労働階級を、感情豊かに、ユーモアを持って描いている。手持ちカメラで撮影されている映像もあり、ドキュメンタリーを見ているかのようでもある。パンジャーブ地方に住んでいる上流階級の家族、そんな一家の面々を身近にさえ感じてしまう。音楽などの背景に現代のインド文化も取り入れた「ボリウッド」映画だ。
この作品と『ベッカムに恋して』を観れば現在のインド富裕層の生活がどんなものかがわかってくる。
インド映画もまた変わってきましたな。
 

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