さて、次はメジャーリーグ至上最強の遊撃手になるであろう、アレックス・ロドリゲス。

彼は、オフシーズン、ウエイト・トレーニングを週に5〜6回行う。
プログラムは以下のようになっている。

1日目:胸、腹筋
2日目:肩、脚
3日目:腕
4日目:休養
5日目:背中

やはり、マグワイアと同じく、3日ごとに1日オフを入れている。

このほか、レッドソックスのスター選手で、イチローのライバルとも目されているノマー・ガルシアパーラは週に4回、2日(月曜日と木曜日)は上半身、残りの2日(火曜日と金曜日)は下半身といったプログラムを組んでいる。

よく日本人選手がメジャーリーガーの練習の短さに驚くが、彼らはこのようにプライベートでハードにトレーニングをつんでいる。

しかも、この点を強調しておきたいのだが、彼らは日本のようにオフシーズンを休養という概念で捕らえていない。彼らにとってはオフシーズンこそ他選手との差を広げる絶好の期間なのだ。

僕が取り上げた3選手は皆一年中トレーニングをつんでいる。
キャンプでの風景を見ただけでは、日本の方がハードに見えるが、たとえば日本人選手はキャンプにオフでたるんだ体を仕上げるのに対して、メジャーリーガーの場合はキャンプ時にはすでに体が出来あがっている状態なのだ。総合的にはメジャーリーガーのほうが練習量は上である。

松坂がぶくぶくと太ってキャンプに現れる場面を見るたびに、日本人もオフシーズンに対する考えを改めるべきだと思わされるのだ。

キャンプまで休養を取る日本と、一年中休みなくトレーニングするメジャーと、どちらが姿勢としてプロフェッショナルであるかは、比べるべくもないだろう。

短期間で急激に体を作ろうとすれば、その間の練習は激しくなるが、1年をスケジュールとして体作りをすれば、無理もなく合理的である。

よく日本人の精神性の優位をあげられるが(たとえば物事に対するストイックさなど)、苦痛に見えるからといってストイックなのではない。
また、ストイックであることがプロフェッショナルなのではない。プロフェッショナルな姿勢を貫こうとするためにストイックさが求められるのだ。

何かに耐えることがストイックなのではない。技術の向上の為に常に最善の方法を模索し学ぼうとする貪欲さがストイックなのである。
科学的な見地に等閑にしている日本の態度は、見せ掛けのストイックであり、その精神性においても日本はアメリカに優越しているとはいえないのである。

次回はウエイトと食事についてやっていく。

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