今年のお盆は僕たち家族、親族にとって特別な意味を持つ。
田舎に帰ればいつも迎えてくれたあの人を、今年は僕たちが迎えるのだ。
あのことを僕たちは生涯忘れることはない。そして、忘れちゃいけない。みんな自責の念にかられて苦しんでいる。だけど、それはみんなの責任であり、みんなの責任じゃないんだよ。
あの人が与えてくれたやさしさに、僕は何をもって報いたのか。いまさら悔やんだところで時は戻っちゃくれない。
幼い頃を思い出す。田舎に帰るのはいつも楽しかった。あの人に会えたから。あの人の作ってくれたお握りが楽しみだった。海苔を巻いたちッこい俵お握り。そうそう、自分は鶏肉が嫌いなのに、僕たちが来るといつも鳥のから揚げを作ってくれたっけ。
だけど、僕は成長とともに、だんだん家族や親族と接することが疎ましくなった。
高校時代、大学時代、田舎に帰ろうと思えばいつでも帰れたはずだ。話すことなんか無くていい。ただそばにいてあげるだけでよかったんだ。
強い人だと思っていた。
まさかこんな日が来るとは夢にも思わなかった。
僕はあの人の外見だけしか見ていなかったんだ。
やさしいから、やさしすぎたから、だれにも迷惑をかけたくなかったんだね。弱みをみせて心配させたくなかったんだね。もっと頻繁に会っていたら微妙な変化に気づけたかもしれない。でも実際に僕が知ったのは、あの日の一ヶ月前、忘年会の後だった。親にそのことを告げられても、まだ信じられなかった。でも今思えば、たしかに元気が無かった。あのときからもう決めていたんだね。
忘れちゃいけない。二度と人をこんな目にあわせないためにも。もう誰も傷つけたくないし、僕も傷つきたくないから。
実はあの時、僕も鬱だったんだ。きっと僕はそのことを逃げ道にしていたんだね。
僕は今、自分から病院にいってるよ。家族を悲しませたくないから。傷つけたくないから。
自分の弱さを認めることは弱さじゃないって気づいたんだ。僕は弱い人間だ。もうそのことを否定はしないよ。だから他人の力を借りながらでも、病気と闘おうと決めたんだ。同年代の人たちより遅くなるだろうけど、絶対立ち直ってみせるから。自分の足で立った、正しい人間になるから。
だからもう苦しまないで。ごめんね。ごめんね。
僕を後ろから見ていてね。見守っていてね。
田舎に帰ればいつも迎えてくれたあの人を、今年は僕たちが迎えるのだ。
あのことを僕たちは生涯忘れることはない。そして、忘れちゃいけない。みんな自責の念にかられて苦しんでいる。だけど、それはみんなの責任であり、みんなの責任じゃないんだよ。
あの人が与えてくれたやさしさに、僕は何をもって報いたのか。いまさら悔やんだところで時は戻っちゃくれない。
幼い頃を思い出す。田舎に帰るのはいつも楽しかった。あの人に会えたから。あの人の作ってくれたお握りが楽しみだった。海苔を巻いたちッこい俵お握り。そうそう、自分は鶏肉が嫌いなのに、僕たちが来るといつも鳥のから揚げを作ってくれたっけ。
だけど、僕は成長とともに、だんだん家族や親族と接することが疎ましくなった。
高校時代、大学時代、田舎に帰ろうと思えばいつでも帰れたはずだ。話すことなんか無くていい。ただそばにいてあげるだけでよかったんだ。
強い人だと思っていた。
まさかこんな日が来るとは夢にも思わなかった。
僕はあの人の外見だけしか見ていなかったんだ。
やさしいから、やさしすぎたから、だれにも迷惑をかけたくなかったんだね。弱みをみせて心配させたくなかったんだね。もっと頻繁に会っていたら微妙な変化に気づけたかもしれない。でも実際に僕が知ったのは、あの日の一ヶ月前、忘年会の後だった。親にそのことを告げられても、まだ信じられなかった。でも今思えば、たしかに元気が無かった。あのときからもう決めていたんだね。
忘れちゃいけない。二度と人をこんな目にあわせないためにも。もう誰も傷つけたくないし、僕も傷つきたくないから。
実はあの時、僕も鬱だったんだ。きっと僕はそのことを逃げ道にしていたんだね。
僕は今、自分から病院にいってるよ。家族を悲しませたくないから。傷つけたくないから。
自分の弱さを認めることは弱さじゃないって気づいたんだ。僕は弱い人間だ。もうそのことを否定はしないよ。だから他人の力を借りながらでも、病気と闘おうと決めたんだ。同年代の人たちより遅くなるだろうけど、絶対立ち直ってみせるから。自分の足で立った、正しい人間になるから。
だからもう苦しまないで。ごめんね。ごめんね。
僕を後ろから見ていてね。見守っていてね。
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